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Notion AIとは?ChatGPTとの違いや使い方、料金体系をわかりやすく解説

  • 「Notion AI とは?」
  • 「Notion AI と ChatGPT の違いはなに?」

Notionを使用している中で、上記のような疑問をお持ちの方がいるのではないでしょうか。

Notion AI とは、AI技術を用いたツールで、クラウド型アプリである「Notion」の一部として提供されている生成AIです。ChatGPT との違いとしては、Notion との互換性や専門性の高い機能とで大きく異なります。

本記事では、Notion の一部として備わっている Notion AI でできることや基本操作方法、活用方法や活用する上での注意点を解説しています。

図や画像を用いて紹介していますので、Notion AIを活用したい方はぜひ参考にしてください。

Notion AI とは?最先端の人工知能(AI)技術を活用したツール

Notion AI は、最先端のAI技術を活用した革新的なツールで、オールインワンアプリ「Notion」の一部として提供されています。この機能により、簡単な作業から文書作成のような複雑なタスクまで自動化でき、業務の時間とリソースの大幅な節約ができます。

Notion AIでできることとは?

Notion AIでできることとしては、下記が挙げられます。

  • 資料のアウトラインの作成
  • 議事録要約
  • コード作成
  • ガントチャート作成
  • Todoリスト作成
  • 計算
  • 表作成
  • テキスト自動生成
  • 情報整理

AIがアシスタントの役割を果たし、作業を任せられるイメージです。「プロンプト」と呼ばれる指示をAIに与えることで、可能な限り対応してくれます。

上記のようにできることは多岐にわたるので、Notion AIを効果的に活用することは、迅速な判断が求められるビジネスの現場で役立つ可能性があります。また、組織全体で導入することで、生産性が向上し、事業の成長を後押しする可能性もあるでしょう。

Notion AI の基本操作とは?

Notion AIの基本操作方法を紹介します。

  1. Notionにログインする
  2. ページを作成する
  3. AI機能を立ち上げる
  4. プロンプトを入力する
  5. 指示のやり直し

順に見ていきましょう。

Notionにログインする

既にNotionのアカウントを持っている場合は、Notionのログインページからアクセスしてください。

メールアドレスやGoogleアカウント、Appleアカウントなど、登録時に使用した方法でログインし、Notionのワークスペースを開いてください。

まだNotionのアカウントを持っていない場合は、 サインアップページ から、メールアドレスやGoogle/Appleのアカウントを使用して、新しいNotionアカウントを作成できます。

ページを作成する

次に、Notion AIを利用するためのページを作成します。Notionにログインした後、左側のサイドバーにあるメニューから「+新規ページ」または「+ページを追加」を選んでください。

※Web版のNotionより

新規ページを選択したら下記のような無題の新規ページが作成できます。

※Web版のNotionより

上記でページの作成が完了です。

AI機能を立ち上げる

ページの作成が完了したら、AI機能を立ち上げましょう。Notion AIにアクセスする方法として下記4つを紹介します。

  • 「AIを使用して文章を作成」から起動する
  • キーボード操作で立ち上げる
  • ショートカットキーを使って立ち上げる
  • パーツに対してAIに指示を与える

それぞれ紹介します。

「AIを使用して文章を作成」から起動する

Notion AIにアクセスする方法として、「AIを使用して文章を作成」から起動する方法があります。

※Web版の場合、新規ページ下部にある「AIに質問」を選択すると、AIへのプロンプトのテンプレートが複数個出てくる仕様になっています。

※Web版のNotionより

「AIに質問」を選択して現れる入力欄に独自のプロンプトを入力すれば、Notion AIがプロンプトに応じたアウトプットを出力してくれます。

上記の通り、この方法は新規ページからNotion AIにアクセスする方法なので、文章を一から作成したい時におすすめの方法といえます。

キーボード操作で立ち上げる

Notion AIにアクセスする方法として、キーボード操作で立ち上げる方法があります。

スラッシュ(セミコロン)コマンドとも呼ばれ、コマンド操作でNotion AIを立ち上げるには、ワークスペースで文章を入力できる状態にする必要があります。

アプリ版のNotionのワークスペースに、「半角スラッシュ+ai(/ai)」または「全角セミコロン+ai(;ai)」と入力すると、Notion AIを立ち上げることが可能です。

ショートカットキーを使って立ち上げる

Notion AIを呼び出す方法として、ショートカットキーがあります。

Notionでは、キーボードの「スペース」がNotion AIを呼ぶショートカットキーとなっているため、ページの入力欄にスペースを入力するだけで下記のようにすぐに呼び出せます。

※Web版のNotionより

ブロックに対してAIに指示を与える

Notion AIを呼び出す方法として、ブロックに対して指示を与える方法があります。

まず、下記のように修正・編集したい文章やテキストブロックを選択して、左上のボタンを押します。

6つの点のボタンを押して出てきた下記の「AIに依頼」と選択するとNotion AIを呼び出せます。

※Web版のNotionより

この方法は、一度作成した文章・コンテンツに編集を加えたい場合に便利な方法といえます。

プロンプトを入力する

Notion AIを立ち上げたら、「AIになんでも聞いてください」の枠の中に、プロンプトを入力し、enterもしくは上矢印を押してAIに指示を出してみましょう。

※Web版のNotionより

具体例として、「プロンプトの意味を教えてください」と入力してみると、Notion AIから下記のような回答が出力されます。

※Web版のNotionより

指示のやり直し

Notion AIにプロンプトを入力して、回答が出てきたら下記のような指示が再度表示されます。

※Web版のNotionより

Notion AIが出力したアウトプットの内容が問題ない場合には、「許可」を選択することで内容を確定できます。逆に、アウトプットの内容が意図していないような内容だったり、プロンプトを汲み取れていなかったりした場合は、「やり直す」を選択すると、アウトプットを一度削除して、新たに入力してくれます。

Notion AIの料金プランとは?無料・有料版を紹介

Notion AIの料金プランを紹介します。無料版と有料版の2つのプランを提供しているので、各プランの機能や価格を解説します。

有料版の導入を検討されている方は参考にしてください。

無料版Notion AIの機能

Notion AIの無料プランでは、基本機能を全て利用できます。そのため、無料版であってもAIの生成品質が低くなることはありません。

ただし、無料版と有料版ではAIを使用できる回数に制限があるため、注意が必要です。無料版を試した後に有料版に移行するといった、お試し期間として無料版を活用するのが良いでしょう。

具体的な使用回数としては、無料版が20回で、有料版が無制限になります。

有料版Notion AIの機能

Notion AIの有料プランでは、全機能を無制限に利用できます。2024年9月時点での価格は、月額1,650円で、年払いの場合は月額1,350円です。

月払いと年払いで、年間で3,600円の差があるので、無制限でAIを利用したい方は、年払いの方がおすすめです。

Notion AIの支払い方法や解約手続きの仕方とは?

Notion AIの支払い方法には、クレジットカードやデビットカード、Apple Pay、Google Payが利用可能です。

解約する際は、Notionの設定メニューにある「プラン」から「プランを削除」を選択することで、いつでも手続きができます。

Notion AIを活用する際のポイントとは?

Notion AIを活用する際のポイントを2つ紹介します。

  • 明確で具体的なプロンプトを送信する
  • AIテンプレートを活用する

それぞれ紹介します。

明確で具体的なプロンプトを送信する

Notion AIのような生成AIは、「たくさん」や「まあまあ」といった曖昧な表現を理解して回答を出すのが苦手です。そのため、抽象的なプロンプトを送ると、期待通りの答えが得られないことがあります。

具体的な例として、「Notion AIを使いこなす方法を短めに教えてください」と聞くよりも、「Notion AIを使いこなす方法を150字以内で説明してください」と尋ねる方が、AIは質問者の意図に沿った回答を出しやすくなります。

AIテンプレートを活用する

Notionには、「AIテンプレート」というプロンプト作成に役立つツールが用意されています。

※引用: Notion「AIテンプレート」 より

AIテンプレートとは、特定の目的や用途に合わせて設計されたページの雛形です。Notionを提供する企業や一般ユーザーが作成・公開しており、無料で利用できるものも多く存在します。

テンプレートはあらかじめフォーマットが整っているため、Notion AIを初めて使う人でも質の高いプロンプトを作成しやすいのが魅力です。

Notion AIの活用方法とは?3つ紹介

Notion AIの活用方法を4つ紹介します。

  • アイデア出し
  • 文章の要約
  • 14言語の翻訳

それぞれ見ていきましょう。

アイデア出し

Notion AIは、アイデア出しとして活用できます。ブレインストーミングの際、AIに具体的なトピックや課題を提示すると、関連するアイデアや視点を素早く生成してくれます。これにより、思考の幅が広がり、新しい発想が生まれやすくなります。

また、Notion AIは異なる分野の知識を組み合わせて斬新なアイデアを提案することも可能です。ユーザーの初期アイデアを基に、発展的な提案を行います。さらに、アイデアの整理や構造化にも役立ち、効率的に思考を深めることも可能です。

文章の要約

Notion AIは文章の要約機能も備えており、長文や複雑な内容を簡潔にまとめることができます。ユーザーが要約したい文章を入力すると、AIが重要なポイントを抽出し、簡潔な要約を生成します。これにより、大量の情報を効率的に処理してくれるので、調べ物をする際に役立つでしょう。

また、要約の長さや焦点を調整することもでき、ユーザーのニーズに合わせた柔軟な要約が可能です。この機能は、会議の議事録、研究論文、ニュース記事など、様々な種類の文書に活用できるのでおすすめです。

14言語の翻訳

Notion AIの機能の1つに、14言語の翻訳があります。この機能を使えば、異なる言語で書かれた資料やテキストを理解できるため、海外の文献の調査が可能です。

使用方法は簡単で、翻訳したい文章を入力するだけで、AIが指定された言語に翻訳してくれます。Notion AIの対応言語としては下記が挙げられます。

  1. 英語
  2. 韓国語
  3. 中国語
  4. 日本語
  5. スペイン語
  6. ロシア語
  7. フランス語
  8. ポルトガル語
  9. ドイツ語
  10. イタリア語
  11. オランダ語
  12. インドネシア語
  13. フィリピン語
  14. ベトナム語

また、Notion AIの翻訳機能は言葉の置き換えにとどまらず、文脈や表現の微妙なニュアンスも考慮します。ビジネス文書や学術論文、日常会話など、様々な場面で活用できるでしょう。

Notion AIを利用する際の5つの注意点とは?

Notion AIを利用する際の注意点を5つ紹介します。

  • 処理能力に限界がある
  • 正確性に欠ける場合がある(ハルシネーションリスク)
  • プライバシーポリシーに引っかかる可能性がある
  • セキュリティリスクが生じる可能性がある
  • 日本語サポートが充実していない
  • 再現性が低い傾向にある

それぞれ紹介するので、Notion AIを活用する際には参考にしてください。

処理能力に限界がある

Notion AIの注意点として、処理能力に限界があることが挙げられます。AIはプロンプトを読み取ってさまざまな指示に沿ってアウトプットを出してくれますが、プロンプトが抽象的すぎたり、指示が多すぎたりすると処理しきれないことがあります。

例えば、文章を単純に「要約して」と指示してしまうと、元の文章の長さによっては、元の文章よりも長くなってしまう可能性があります。

このような場合、プロンプトが正確に伝わっていない可能性があるため、内容を見直して再度送信してみてください。

正確性に欠ける場合がある(ハルシネーションリスク)

Notion AIを利用する際には、ハルシネーションのリスクを考慮することが重要です。

ハルシネーションとは、AIが事実ではない情報をもっともらしく生成してしまう現象を指します。これはNotion AIに限らず、生成AIの仕組みや学習データに起因する問題で、現時点では完全に防ぐことが難しいとされています。

実際、Notionの 利用規約 には、Notion AIを用いて入力・出力された情報については利用者自身が責任を持つ必要があると記載されています。このことからも、正確な情報が必要な場合は、常にファクトチェックを行うことが求められています。

プライバシーポリシーに引っかかる可能性がある

Notion AIで生成した内容が、プライバシーポリシーに抵触する可能性があるので注意しましょう。

AIが収集する情報には、プライバシーに関わる内容が含まれることがあるからです。

例えば、人種差別や宗教的な批判といった倫理的な問題や、著作権に関わる内容などが該当します。

倫理的に問題がある情報や著作権を侵害する内容が出力された場合には、修正もしくは削除するなどの対策が必要です。

セキュリティリスクが生じる可能性がある

Notion AIを利用する際は、セキュリティリスクが生じる可能性があるので注意しましょう。

Notion AIと同様の生成AIであるChatGPTでは、入力された情報が研究目的で使用されることが知られています。

なので、ChatGPTと同じアルゴリズムを使用しているNotion AIも、入力された情報が他の企業で利用される可能性があることになります。

よって、企業の機密情報の入力には注意が必要です。また、機密情報だけでなく、個人情報の入力にも注意してください。

関連記事: Notionの危険性・セキュリティリスクとは?体制/機能やユーザー側の対策方法を解説

日本語サポートが充実していない

Notion AIは日本語サポートが充実していないので注意してください。

Notion AIに関わらず、さまざまなサービスを利用する際には、サポート体制が重要です。なので、日本語でサポートを受けられることは、利用者にとって利点となるはずです。

しかし、現時点ではNotion AIは、日本語でのサポートが十分に提供されていないのが実情です。

ただし、日本語のコミュニティが多く存在するため、自力で問題を解決できる場合もあります。利用前に、どの程度サポートが受けられるかを確認することをおすすめします。

再現性が低い傾向にある

他の生成AIと同様に、Notion AIの返答には再現性がなく、同じ指示を出しても毎回異なる回答が返ってくることがあります。

そのため、以前にうまくいったプロンプトや他人が紹介しているプロンプトをそのまま使用しても、同じ結果が得られないことがあります。

このような場合には、指示をより具体的にしたり、表現を変えるなどして試行錯誤することが必要です。

Notion AIの活用事例とは?2つ紹介

Notion AIの活用事例を5つ紹介します。

  • テキスト生成の実践例
  • ビジネスメール作成の実践例

順に紹介します。

テキスト生成の実践例

Notion AIは自動でテキストを生成する能力を持ち、記事やレポートの作成など、テキスト生成が必要な業務を大幅に効率化できます。

例えば、Notion AIを使えば、既存のテキストを基に新しい文章を生成することが可能で、ゼロから文章を作成する必要がありません。

これにより、作業時間を短縮でき、多くのタスクに取り組むことが可能になります。

具体的には、「Notionに関するブログ構成を作成して」とプロンプトを入力してみると、下記のようなアウトプットがでます。

今回のプロンプトが抽象的な指示であるため、簡単な回答が返ってきましたが、「h2・h3タグに分けて作って」と指示すれば、より具体的な構成がアウトプットされます。

ビジネスメール作成の実践例

Notion AIは、ビジネスメールの作成にも活用できます。

挨拶やお礼、謝罪など、状況に応じたメールの書き方がわからない場合や、迷ったときに参考にすると良いでしょう。

上の画像は、「夏季休業明けの企業の担当者へのメールを作成してほしい」とAIに依頼した際の例です。丁寧でビジネスマナーを考慮した文章が提案されました。

また、Notion AIのメニューには「営業メール」や「求人募集メール」といった項目があり、これらを利用することでプロンプトの入力が効率化できます。

Notion AIとChatGPTの違いとは?4つの視点で紹介

Notion AIとChatGPTの違いを4つ紹介します。

  • Notionとの連携
  • 専門的な機能
  • 対応言語
  • 開発状況

順に紹介します。

Notionとの連携

Notion AIは、Notionの利用を前提としたAIアシスタントサービスです。一方、ChatGPTは特定のサービスに依存せず、汎用性が高いのが特徴です。

ChatGPTはAPIを通じて、テキスト生成だけでなく、音楽や画像の生成など幅広い用途に対応できます。Notionと連携してAIを活用したい場合は、Notion AIを選ぶのが良いでしょう。

専門的な機能

Notion AIとChatGPTはどちらも、文章生成、要約、翻訳といった基本機能を提供しています。

違いとして、テキストに加えて画像や表を含めたドキュメントを作成したい場合は、ChatGPTよりもNotion AIがおすすめです。

ただし、プログラミングコードの生成はNotion AIでは対応していないため、注意が必要です。コード生成のようなより専門的なプロンプトを必要とする場合は、ChatGPTを利用することをおすすめします。

対応言語

NotionAIとChatGPTの両方が日本語に対応しており、日本語でプロンプトを入力すると、その内容を理解し、日本語で回答できます。

また、どちらのツールも、人間が使うような自然な日本語に近いレベルでの出力が可能です。

開発状況

Notion AIは2023年2月に正式にリリースされたツールで、リリース後もQ&A機能の追加がされ、継続的にアップデートが行われています。

一方、ChatGPTは2018年にOpenAI社から初期モデル「GPT」が発表され、2019年に「GPT-2」、2020年に「GPT-3」、2023年には「GPT-4」がリリースされています。

どちらのツールも、今後さらに精度が向上することが期待されています。

まとめ

本記事では、Notionの一部となっている生成AI「Notion AI」の操作方法やできること、注意点を紹介しました。Notion AIの操作方法は下記になります。

  1. Notionにログインする
  2. ページを作成する
  3. AI機能を立ち上げる
  4. プロンプトを入力する
  5. 指示のやり直し

Notion AIを活用することで、Notionを快適に利用できる便利な機能になっているので、Notionと合わせて利用して、業務の効率化を図ってください。

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