新機能Notionチャート(グラフ機能)の使い方を解説
本記事では 2024年8月にリリースされた、新機能「Notion チャート」 を解説します。
Notion 内データベースのデータを利用して手軽に棒グラフや折れ線グラフ、ドーナツグラフを表示できる画期的な機能です。
この機能の登場で、Notion 内のデータベースから手軽に棒グラフや折れ線グラフ、ドーナツグラフを作成できるようになりました。これまで、 Notion で視覚的なデータ分析を行うには外部サービスや高度な関数を駆使する必要がありました が、この新機能でその手間が大幅に軽減され、見た目も美しく表示されます。
データの追加・変更がリアルタイムに反映されるのも嬉しいポイントです。
この記事でわかること
- Notion チャートの使い方
- Notion チャートのカスタマイズ方法
- Notion チャートの注意点
チャートビューの表示方法を2つ紹介
Notion チャートは「チャートビュー」として、データベースのビューの1つとして追加されました。表示する方法は下記の2つです。
スラッシュコマンドから作成
/chart
と入力し、表示したいグラフを選択します。グラフを表示したいデータベースを選択することでチャートが表示されます。
チャートビューを追加
グラフを表示したいデータベースを表示したビューのメニューアイコンから、ビューのオプションを開き「レイアウト」からチャートを選択することで、既存のデータベースのチャートを作成可能です。
4種類のチャート(グラフ)を紹介
グラフの種類は以下の4種類です。
- 縦棒グラフ
- 横棒グラフ
- 折れ線グラフ
- ドーナツグラフ
それぞれ解説していきます。
縦棒グラフ
縦に積み上がるタイプのベーシックな棒グラフです。
横棒グラフ
棒グラフの X軸と Y軸が入れ替わった横型の棒グラフです。
折れ線グラフ
数値の推移を表しやすい折れ線グラフです。
ドーナツグラフ
円状に割合を示せるグラフです。中央に合計の値を表示できます。
チャートの種類を変更する方法
ビューのオプションから、4種類のグラフを切り替えることができます。
Notion 公式アンバサダー / 株式会社 TEMP 代表
他のデータベースビューと同じように、フィルター機能を使うことで表示データの制限が可能です。横軸の期間を指定したりすることも可能です。
棒グラフ / 折れ線グラフのカスタマイズ方法
棒グラフ・折れ線グラフとドーナツグラフでは設定項目がそれぞれ異なります。それぞれのカスタマイズ方法を詳しく見ていきましょう。
データ(X軸)
どのデータを X軸に表示するか、データベースのプロパティから選択できます。日付プロパティの場合、期間の区切り方を選択します。
並び替え(X軸)
X軸方向の並び替えを設定できます。プロパティごとの昇順・降順の他に、「Manual」から手動で並び替えたり、プロパティを非表示にすることもできます。
「データ」で設定したプロパティの種類により並び替えの設定が異なる場合があります。
ゼロ値を除外(X軸)
値のないプロパティを非表示にするかどうかを選択できます。
データ(Y軸)
どのデータを Y軸に表示するか、データベースのプロパティから選択できます。単純にデータの個数を選ぶことも可能です。数値形式のプロパティの場合、合計や平均など、どの値で表示するのか選択します。
グループ化(Y軸)
グループ化するためのプロパティを選択することができ、ここで選択したプロパティの値ごとに色分けしたグラフにすることができます。
並び替え(Y軸)
グループ化をしている場合、グループ化プロパティの並び替えの設定が表示されます。プロパティごとの昇順・降順の他に、「Manual」から手動で並び替えたり、プロパティを非表示にすることもできます。グラフ上で積み上げる順番や、凡例表示が並び替えられます。
累積表示(Y軸)
X軸のデータ設定に日付プロパティを設定した場合、累積表示するかどうかを選択することができます。ON にすることで、その期間までのデータを合計した右肩上がりの積み上げ形式のグラフになります。
横棒グラフでは設定項目の X軸と Y軸が入れ替わっているだけで、カスタマイズ方法は全く同じです。
ドーナツグラフのカスタマイズ方法
ドーナツグラフのカスタマイズでは、棒グラフ・折れ線グラフと異なり、以下の3つを設定できます。
データ
どのデータで集計するのか、データベースのプロパティから選択できます。
表示する値
どの値を表示するか、データベースのプロパティから選択できます。単純にデータの個数を選ぶことも可能です。
数値形式のプロパティの場合、合計や平均など、どの値で表示するのか選択します。
並び替え
プロパティの並び替えを設定できます。プロパティごとの昇順・降順の他に、「Manual」から手動で並び替えたり、プロパティを非表示にすることもできます。
見た目のカスタマイズ
ビューのオプションの「スタイル」部分でグラフの見た目をカスタマイズできます。グラフの種類によって表示される項目と表示されない項目が存在しています。
カラー
グラフの色を設定できます。セレクトプロパティのカラーが反映される「自動」、色分けが見やすく表示される「カラフル」の他に、単色の濃淡でシンプルにまとめられる9種類のカラーから選択できます。
以下は「その他のスタイルオプション」内の設定です。
高さ
グラフの大きさを「小・中・大・特大」から選択できます。
グループ化のスタイル
棒グラフ・折れ線グラフでグループ化している場合、グループの表示方法「積み上げ・割合・横並び」から選択でき、グラフの見た目が大きく変化します。
積み上げ(グループ化のスタイル)
グループごとに積み上げた形式の、合計がわかりやすい形式です。こちらの設定がデフォルトになっています。
割合(グループ化のスタイル)
高さいっぱい(横棒グラフの場合幅いっぱい)を100%として表示される、全体からの割合がわかりやすい形式のグラフになります。
横並べ(グループ化のスタイル)
「横並べ」の場合、棒グラフと折れ線グラフで大きく見た目が異なります。
棒グラフの場合、名前通りにグループの項目ごとに独立して横並びになったグラフになります。
折れ線グラフの場合でも名称は「横並べ」となっていますが、グループごとに独立してグラフが表示されます。(合算されない)
折れ線グラフで横並べ設定にすると、複数の項目の推移などをとても見比べやすくなると思います。「横並べ」というよりは「独立」と考えたほうがわかりやすいかもしれません。
グリッド線
棒グラフ・折れ線グラフの場合に、背景のグリッドを変更できます。
軸ラベル
棒グラフ・折れ線グラフの場合に、軸ラベルの表示を変更できます。
曲線
折れ線グラフの場合に、直線で表現するか曲線で表現するかを切り替えることができます。
グラデーションエリア
折れ線グラフの場合に、グラフの内側をグラデーションで塗りつぶすかどうかを切り替えることができます。
中央に値を表示
ドーナツグラフの場合に、中央に合計の値を表示するかどうかを切り替えることができます。
値に基づいて色をつける
ドーナツグラフかグループ化した棒グラフの場合、かつカラーで「自動」「カラフル」以外の単色を設定している場合に、値の大きさに基づいて色の濃淡を変化させるよう設定できます。
凡例
ドーナツグラフかグループ化したグラフの場合、凡例を表示するかどうかを切り替えることができます。表示された凡例の項目をクリックすると、一時的にその項目が非表示になります。
データラベル
グラフ上に数値を表示するかどうかを切り替えることができます。
チャートの保存・書き出し
ビューのオプション内「チャートの保存」から、チャートを画像としてダウンロードすることができます。
背景色を5種類から選択することができ、有料プランに加入している場合は背景色なしも選択できます。背景色なしの場合、「Notionで作成」という文字も非表示になります。
ダウンロードできる形式には PNG 形式と SVG 形式があり、Notion 外部でも扱いやすくなっています。
注意点
無料プランでは1つしかチャートを表示できない
無料プランでは、ワークスペースに1つまでしかチャートビューを表示することができません。
新しいチャートを表示させたい場合、現在存在するチャートビューを探し出して削除する必要があります。
その他注意点
- チャートビューはデータの表示専用のビューであり、データを操作することはできない。
- ロールアッププロパティのデータは参照できないので、数式プロパティを噛ませるか数式プロパティで表す必要があります。
- あまりにも多いデータ数の場合、自動で項目数が制限されます。(グループ化した場合、項目数は50個まで等)
今後のアップデート予定
チャートのデータをクリックすることで、データ元のページに遷移できるようになるアップデートが予定されているそうです。(2024年8月時点)
チャート機能の更なる進化に期待できればと思います。