Notion(ノーション)を企業に導入する方法とは?企業で使うために5STEPでわかりやすく紹介
- 「Notionを企業導入する利点はなに?」
- 「Notionを企業に導入する方法とは?」
企業に IT ツールを導入しようとする中で、Notion を導入したいと考えている方がいるのではないでしょうか?Notion を企業に導入する利点としては下記が挙げられます。
- ページの同時編集
- ノーコードで簡単作成
- チームごとのグルーピング
- ページごとの権限設定
- タスク管理やデータベースの表現力が多い
本記事では、Notion を企業に導入するための方法や、導入時の稟議の通し方を解説しています。稟議に通す上での注意点も紹介していますので、企業導入を検討されている方はぜひ参考にしてください。
Notion とは?
Notion(ノーション)は、メモ、タスク管理、Wiki、データベースなど、さまざまな機能を一つのプラットフォームで利用できるクラウド型アプリです。そのため、「オールインワン ワークスペース」として広く知られています。
Notion は高いカスタマイズ性を持ち、メモアプリとしても、チームのプロジェクト管理ツールとしても活用できるデジタル作業スペースです。
さらに、Notion は3つのバージョンがリリースされており、時間や場所を問わず、いつでも利用できるのが魅力です。
- Web版
- デスクトップ版
- モバイル版
さまざまな方法で利用できることも企業に導入しやすいといえるでしょう。より詳しく Notion そのものを知りたい方は下記記事を参照ください。
関連記事: 【2024年最新版】Notionとは?使い方・活用事例を解説
Notion を企業に導入する利点とは?
Notionを企業に導入するメリット・利点として、下記が挙げられます。
- 複数人でページを同時編集できる
- 仕組みをノーコードで簡単に作成できる
- ページをチームごとにグルーピングできる(チームスペース)
- チームスペース・ページごとにメンバーの権限を設定できる
- タスク管理やデータベースの表現力が多彩
Notionは、チーム・企業で使用することを想定して作られているツールであるため、上記の通りチームで運用しやすいのが利点といえます。
慣れるまでに時間がかかる傾向にあるのが Notion のデメリットとして挙げられますが、慣れれば上記のようなメリットが得られるので、Notion の導入を迷っている場合には利用をおすすめします。
【5STEP】Notionを企業導入するための方法とは?
ここまで、Notion の概要と企業に導入する利点を紹介しましたが、本章では Notion を企業に導入するための方法を 5STEP で紹介します。
- ワークスペースのアーキテクチャを構築する
- コンテンツの検討/ワークスペースに配置する
- チームに参加してもらう
- チーム固有のワークフローを構築する
- 組織のNotionワークスペースを最大限に活用する
順に紹介しますので、企業に導入する際の参考にしてください。
【STEP1】ワークスペースのアーキテクチャを構築する
まず、Notionワークスペースのアーキテクチャを構築しましょう。構築した後は、チームメンバーの中から数名をワークスペースオーナーに任命してください。
ワークスペースオーナーは、Notion のセキュリティと権限管理を理解するとともに、ユーザーの種類や設定方法を把握し、請求に対する責任を有します。よって、オーナーにするのは、下記のような人材にするのがおすすめです。
- 会社のIT部門でセキュリティや権限管理を担当している人
- Notionのコンテンツ追加を推進するチームリーダー
- ナレッジマネージャー
上記の人事をオーナーとしてワークスペースの構造を丁寧に設計することで、情報を整理しやすくなり、必要な情報を簡単に見つけ出して作業に適した場所を特定できます。
また、IT 部門によるワークスペースのセットアップと並行して、ワークスペースをチームスペースに分けることも進行するのがおすすめです。これらは、会社の各部門が使用するワークスペースのセクションであり、各チームの作業拠点となります。
【STEP2】コンテンツの検討 / ワークスペースに配置する
ワークスペースのアーキテクチャを構築したら、コンテンツを検討してワークスペースに配置しましょう。
組織全体でNotionの導入を成功させるには、他のチームとどのように協力するかを事前に考えることが重要です。チームにとって役立つNotionの使い方を選び、ページを作成していきましょう。具体的な使い方としては、下記が挙げられます。
- プロジェクト
- ナレッジの管理
- ドキュメント作成
また、企業の中でNotionの管理者だった場合には、会社全体や一般的なユースケースに焦点を当て、チームごとの利用を促進するために特定の担当者を任命するのがおすすめです。よって、Notionを導入する際には、STEP2の時点で関係者にも徐々に参加してもらうと良いでしょう。
さらに、Notionにコンテンツを追加して活用する方法が2つあるので紹介します。
他ツールからコンテンツをインポートする
Notionにコンテンツを追加する方法として、他のツールからコンテンツをインポートする方法があります。
他のツールからNotionにコンテンツをインポートすることで、作業場所をスムーズに移行できます。他のツールからコンテンツをインポートする手順は下記になります。
- 設定メニューからアカウントを接続
- 認証フローを完了させる
- サイドバーの「インポートメニュー」を開く
- インポート元のツールを選択
- ツールごとの手順に沿ってインポート
上記の手順から、他ツールからコンテンツをインポートしましょう。
テンプレートギャラリーを使用する
Notion にコンテンツを追加する方法として、テンプレートギャラリーの使用が挙げられます。
Notion のテンプレートギャラリーには、ユーザーのさまざまなニーズに対応できるように、すぐに使用できるようなテンプレートが用意されています。メモや一般的なドキュメント、オーダーメイドのソリューションなど、企業に合ったテンプレートを探してみてください。
もし企業にあったテンプレートがあった場合には、チームスペースにそのテンプレートを複製し、ニーズに合わせてカスタマイズして活用するのがおすすめです。
【STEP3】チームに参加してもらう
Notion のワークスペースにコンテンツを配置したら、チームに参加してもらいましょう。
しかし、チームのメンバーが Notion を利用するにあたって、チーム全員が Notion を学んで、スムーズに順応する必要があります。そこで、チームメンバーが Notion に順応するための方法を4つ紹介します。
- Notionの位置付けを説明する
- オンボーディングページを作成する
- プライベートページで使い方を確認する
- コラボレーション機能を確認する
順に紹介します。
Notion の位置付けを説明する
チームメンバーに Notion の位置付けを説明しましょう。
すでに使用しているツールとどのように関わるのかを理解してもらい、Notion の利点やユースケース、従来の働き方となにが変わってよくなるのかを丁寧に説明することで、チームメンバーが Notion の導入に順応しやすくなります。
オンボーディングページを作成する
チームメンバーがNotionに順応するために、オンボーディングページを作成しましょう。
オンボーディングページとは、解説動画や基本的な使い方(ガイド)などの、使い始めるのに必要な情報を提供するためのページです。
オンボーディングページを自作する方法もありますが、Notionの下記ページでは「新入社員のためのオンボーディングテンプレート」がまとめられているので、導入する際には活用してみるのもおすすめです。
引用: Notion「新入社員オンボーディングテンプレート」
35個のテンプレートがあるため、自社にあったテンプレートを探してみてください。
プライベートページで使い方を確認する
Notion の使い方をチームメンバーに順応してもらうために、各々のプライベートページを活用して、使い方を確認してもらいましょう。
プライベートページとは、自分自身にしか見えないページのことを指すので、Notion の機能を自由に試すことが可能です。最低限下記のような操作は確認してもらうのがおすすめです。
- ページの作成
- ブロックの追加
- データベースの操作
プライベートページの活用を促して、Notion の利用に慣れてもらいましょう。
コラボレーション機能を確認する
チームメンバーが Notion に順応するために、コラボレーション機能の利用を促しましょう。コラボレーション機能とは、リアルタイムでの共同作業を指し、複数人で同時に同じページを編集できる機能です。プロジェクトへのユーザーの招待やユーザーのタグ付け、コメントを活用して、コラボレーション機能の利用を促します。
【STEP4】チーム固有のワークフローを構築する
チームに参加してもらったら、チーム固有のワークフローを構築しましょう。STEP2 でチームスペースごとに担当者を決めていた場合には、それぞれの担当者がワークフローを構築し、専門ツールを接続してワークスペースを活用してください。
【STEP5】組織のNotionワークスペースを最大限に活用する
最後に、チームがNotionを利用し始めたら、組織のNotionワークスペースを最大限に活用できるようにしましょう。
Notionワークスペースを最大限に活用する方法として、2つ紹介します。
- コンテンツの品質を維持する
- 継続的にオンボーディングしチームを拡大する
それぞれ紹介します。
コンテンツの品質を維持する
Notionを最大限活用するために、ワークスペースが雑な状態にならないように注意しつつ、コンテンツの品質が最新の状態になるようにしてください。
最新の状態にするための方法としては下記が挙げられます。
- ページオーナーを割り当てて、有効期限を設定する
- サイドバーを整理する
- 検索機能を活用する
上記を参考にコンテンツの品質を維持・最新化してください。
継続的にオンボーディングしチームを拡大する
Notionを最大限活用するために、継続的にオンボーディングしてチームを拡大しましょう。
新たな従業員が入社した際にオンボーディングするのはもちろん、Notionの新しい機能やコネクトを既存メンバーに取り入れるためにも、継続的にオンボーディングをするのがおすすめです。
Notionの新しい機能やコネクトに関しては、Notionの「 最新情報 」ページを定期的に確認してください。
引用: Notion「最新情報」 より
また、チームの拡大に伴って、ワークスペースのアクセス権限を見直し、微調整するのもおすすめです。
権限の管理が杜撰になってしまうと、企業情報が漏洩してしまう可能性があるほか、さまざまなセキュリティリスクがあります。具体的にどのようなリスクがあるかは、Notionのセキュリティリスクをまとめた下記記事にて詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
関連記事: Notionの危険性・セキュリティリスクとは?体制/機能やユーザー側の対策方法を解説
Notion導入時の稟議の上げ方とは?3つ紹介
Notion導入時の稟議の上げ方を3つ紹介します。
- 現状の課題を解決できるかどうかを説明する
- ツール利用コストの削減を説明する
- 人件費の削減を説明する
順に紹介します。
現状の課題を解決できるかどうかを説明する
Notion導入時の稟議には、現状の課題を解決できるかどうかを説明しましょう。Notionの使い心地を説明するだけでは導入できないことがほとんどであるため、「現状の課題をNotionによってこう解決する」という構図で稟議に上げる必要があります。
現状企業が抱えている課題が「Notionによって解決されるのか」、もしくは「最低限解決の兆候が見えるのか」を伝えて導入を勧めましょう。また、言葉で伝えるだけではなく、実際にNotionで作成したページを見せながら、課題解決のイメージを持たせるのもおすすめです。
ツール利用コストの削減を説明する
Notion導入時の稟議には、ツール利用コストの削減ができることを説明しましょう。前述しましたが、Notion導入を稟議に上げる際には、「現状の課題をNotionでどのように解決できるのか」が重要です。そこで、もし企業がNotion1つで代用できるようなツールを複数導入している場合には、Notion1つで一元管理することでツールコストの削減に繋がるとアピールできます。
ツールの費用はもちろん、Notion1つで管理・運用ができることは、工数面でのコスト削減に繋がるので、企業にとってメリットになり得ます。具体的な費用の数字を用いて、定量的に伝えると稟議は通りやすくなります。
人件費の削減を説明する
Notion導入の稟議では、導入によって人件費の削減ができることを説明しましょう。ツールコストだけではなく人件費まで削減できるとなれば、Notionを導入する利点があると判断され、稟議が通る可能性が高くなります。
人件費削減を稟議に出す場合には、時間で考えるとわかりやすいので、下記のような情報を定量的にまとめてみてください。
- 現状どれくらいの時間がかかっているのか
- Notion導入でどれくらいの時間が削減されるのか
- 人件費に換算すると年間何万円削減できるのか
会議やミーティングにて時間損失が起きていれば、それらを例として説明してみましょう。
Notionを導入する際の稟議で気をつけるべきこととは?
最後にNotionを導入する際の稟議で注意するべきことを3つ紹介します。
- 機能面だけでアピールしない
- 他ツールとの比較検討はしない
- 構築済みのでもページやテンプレートで説明しない
それぞれ紹介します。
機能面だけでアピールしない
Notion導入を稟議に上げる際には、機能面だけをアピールしないようにしましょう。基本的にNotionの1つ1つの機能は既存のツールと大きな差はないため、機能面だけをアピールしてしまうと、Notionである必要がないと判断されてしまう可能性があります。
稟議に上げる際には、機能面だけをアピールするのではなく、機能自体の洗練度合いと各機能がNotionで統合されていることを伝えるように注意してください。
他ツールとの比較検討はしない
Notion導入を稟議に上げる際には、他のツールと比較検討しないようにしましょう。
前述していますが、Notionの機能の1つを他のツールと比較してしまうと、差が無いもしくはその機能においてNotionが劣っている可能性があるからです。Notionの強みは機能が特化していることではなく、「数多くの機能が統合されていて、複数の課題がNotion1つで解決できること」と理解した上で、プレゼンしてみてください。
構築済みのデモページやテンプレートで説明しない
Notion導入を稟議に上げる際に、構築済みのデモページやテンプレートを使用して、説明しないようにしましょう。
多機能なツールであることは伝わるかもしれませんが、実際の実務に直結するイメージが持てないと稟議は通りづらいです。可能な範囲で実務のデータを取り入れて、Notionによってどのように業務が進められるのか、自作してリアルに説明するのがおすすめです。
これらに注意して、Notion導入の稟議を行ってください。また、弊社のサービスでは、Notionの導入や構築代行を支援していることはもちろん、Notion導入の稟議を通す際のお手伝いも可能です。Notion導入において、稟議の上げ方やプレゼンの方法がわからない方はぜひ弊社にご相談ください。
まとめ
本記事では、Notionの企業導入の方法を紹介しました。Notionを企業に導入する際は、下記の5STEPで導入しましょう。
- ワークスペースのアーキテクチャを構築する
- コンテンツの検討/ワークスペースに配置する
- チームに参加してもらう
- チーム固有のワークフローを構築する
- 組織のNotionワークスペースを最大限に活用する
また、Notionを企業に導入するためには、稟議を通す必要もあるかと思いますので、Notionの強みを理解した上でプレゼンを行い、有効活用できるようにNotionを導入してください。
Notion(ノーション)の企業導入には次の記事も参考にしてください。
【参考】Notionを企業導入する方法をわかりやすく紹介します|デジタル化の窓口
参考: Notionの採用ページ30選をご紹介! | 株式会社ミギナナメウエ
しかし、いざ稟議が通ってNotionを導入することになっても、複雑な面を持ち合わせているNotionを有効活用できるかどうか不安に思う方がいると思います。そこで、新規導入はもちろん、企業にあったNotionページを構築して最大限有効活用したい場合には、ぜひ弊社にご相談ください。
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