
コンサル企業の案件ナレッジと管理業務をNotionで一元管理
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ある都内のコンサルティング企業の管理部門では、案件ごとに生まれるナレッジや日々の管理業務が分散し、情報を十分に活かしきれない状況が課題となっていました。ExcelやChatworkを中心とした運用では、属人化や引き継ぎの難しさも顕在化していたといいます。
TEMP社のNotion導入コンサルティングを活用し、案件ナレッジと管理業務を一元管理する情報基盤を構築。今回は、管理部門のご担当者さま(住田さま、小杉さま、小田さま)に、Notion導入の背景や取り組みの成果について伺いました。
| Notion導入の背景 |
・社内の情報や業務ナレッジがExcelやChatworkなどに分散し、必要な情報にすぐたどり着けない状況が続いていた ・他ツールでの構築も試みたが、案件や業務が短期間で次々に進む中で、得られた知見や対応履歴が蓄積されず、属人化してしまっていた ・他ツールを試したりしてみたが、自社だけで設計・運用するには難易度が高く、伴走してくれる支援が必要だった |
|---|---|
| 提供プラン | Notion導入コンサルティング / スタンダードプラン |
| 成果 |
成果物 ・全社イントラページ ・管理部門イントラページ 効果 ・社内に散在していた業務情報・ナレッジをNotionに集約し、「まずはここを見ればいい」という共通認識が生まれた ・過去の案件や分析資料を検索で即座に参照できるようになり、属人化していた業務や教育の負荷を軽減できた ・管理部門だけでなく、新しく入ったメンバーも自走しやすくなり、オンボーディングや日常業務のスピードが向上した |
| お取り組み期間 | 2025年5月〜2025年11月 |
| 担当コンサルタント | 岡 / 田中 |
ー TEMP社の支援にお申し込みいただいたきっかけを教えてください

最初のきっかけは、「社内で情報や業務の整理をしたい」という漠然とした課題感でした。 管理部門を中心に、案件管理やナレッジ共有を何とか仕組み化できないかと考えており、実は当初は別のツールも試してみたんです。
ただ、使ってみると「悪くはないけれど、何かしっくりこない」「きれいに整理しきれない」という感覚がずっと残っていて。見た目は簡単そうなのに、いざ運用しようとすると難しく、社内でも「どう使えばいいのかわからない」という状態になってしまいました。
そんな中で、知人の紹介を経てTEMP社の支援を知り、「Notionを使えば、もしかしたら今の課題をうまく整理できるかもしれない」と思ったのが大きな転機でした。 Notion自体は以前から便利そうだとは聞いていましたが、自分たちだけで設計・運用するのはハードルが高く、そこを一緒に伴走してもらえる点に魅力を感じました。
「まずは試してみよう」「今のフェーズだからこそ、基盤づくりをしておきたい」そんな思いから、TEMP社に支援をお願いすることにしました。
ーNotion導入前の課題感について教えてください

Notionを導入する前は、社内の情報や業務ナレッジがあちこちに散らばってしまっていることが一番の課題でした。 ExcelやWord、共有フォルダ、チャットツールなど、それぞれの担当者や部署ごとに管理方法が異なり、「どこを見れば正解かわからない」という状態になっていたんです。
特に管理部門やオペレーション周りの業務は、属人化しやすい部分が多く、「これは誰に聞けばいいのか」「過去にどうやって対応したんだっけ?」と、毎回人に聞かないと進まない場面が頻繁にありました。 結果として、知っている人に業務や質問が集中してしまい、負荷が偏ってしまうことも課題でした。

また、案件数自体は同時並行で20〜30件ほどと、極端に多いわけではないものの、1件ごとの期間が短く、わざわざページを作るほどでもない案件が次々に終わっていくため、「せっかく得た知見が残らないまま流れてしまう」というもったいなさも感じていました。
新しく入ったメンバーにとっても、「過去の資料やノウハウをどこで見ればいいのか分からない」「先輩に聞くしかない」という状況で、教育やオンボーディングの面でも非効率さを感じていました。
情報を整理したい、蓄積したいという思いはずっとありましたが、自分たちだけで仕組みを整えるのは難しく、「何から手をつければいいのか分からない」というのが、Notion導入前の正直な状態だったと思います。
ーNotion運用を開始してみていかがですか?

率直に言うと、「かなり助かっている」という実感があります。
Notionを使い始めてから、日々の業務や情報の整理が進み、「頭の中が整理された感じ」がしています。
これまでは、何かを調べるたびに「どこに情報があるんだっけ?」「誰に聞けばいいんだっけ?」というところから始まっていましたが、今はまずNotionを開けばいい、という共通認識が社内に少しずつできてきました。
特に良かったのは、業務ナレッジやリサーチ情報をストック型で蓄積できるようになったことです。
新しく入ったメンバーが「◯◯分析って何ですか?」と聞かれたときも、「Notionで検索してみて」と言えるようになり、実際に検索するとすぐにたどり着ける。これは以前にはなかった大きな変化だと感じています。

また、業務に関する情報だけでなく、ランチスポットやちょっとした社内向けコンテンツなど、“堅すぎない情報”も一緒に載せられているのが、運用が続いている理由の一つだと思います。「ちゃんとした業務ツール」だけで終わらず、気軽に見に行ける場所になっている感覚があります。
まだ運用を始めて半年ほどなので、正直なところ「使い切れている」という段階ではありません。それでも、少しずつ情報が溜まり、使う人が増えてきていて、「これが何年か続いたら、かなり価値のあるナレッジベースになるだろうな」という期待感があります。
Notionは難しすぎず、でもきちんと整えると見た目もシュッとする。今の会社のフェーズにちょうど合ったツールだと感じています。
ー TEMP社のサポートで良かった点を教えてください

一番よかったと感じているのは、「こちらの解像度がまだ低い状態でも、そのまま受け止めてくれたこと」です。 正直、最初は「何をどうしたいか」が明確に言語化できていたわけではなく、「何となく整理したい」「今のやり方に限界を感じている」といった、かなり雑な課題感からのスタートでした。
それでもTEMP社の方々は、こちらの話を丁寧に聞きながら、「それなら、こういう整理の仕方がありますよ」「このフェーズなら、ここまでやれれば十分です」と、一つずつ形にしていってくれました。 こちらが気づいていなかったポイントまで、プラスアルファで提案してもらえたのはとても心強かったです。
また、必要以上にミーティングを重ねたり、細かい合意形成を求められなかった点も助かりました。 運用やオペレーションは日々の業務と並行して進める必要があるので、「気づいたら形になっている」「進んでいる」というスピード感は、とてもありがたかったです。
デザイン面でも、単なる「裏側のツール」としてではなく、会社のトーンや世界観に合うように丁寧に作り込んでいただきました。「イントラだから簡単でいい」という発想ではなく、「一流のアウトプットを出すなら、使う場所も一流であるべき」という弊社の考え方を理解し、同じ目線で伴走してくださいました。
自分たちだけでは「無理です」で終わってしまいそうなところを、「それなら、こうすればできます」と現実的な形に落とし込んでくれる。伴走型で支援してもらえたことが、何より良かった点だと思っています。
ー もし他の企業にTEMP社のサービスをオススメするとしたらどういった企業が良いでしょうか?

特にオススメしたいのは、社員数が10〜50名程度で、これから本格的に管理やオペレーションを整えていきたい企業です。立ち上げ期を越えて、業務量や関わる人が増えてきたタイミングの会社には、かなり相性がいいと思います。
この規模感の企業だと、「まだ専任のバックオフィス担当を置けない」「一人、もしくは少人数で管理部門を回している」というケースも多く、業務や情報が属人化しがちです。そういった状態こそ、TEMP社のように伴走しながら仕組みを整えてくれる支援が活きると感じています。
また、業種でいうと、情報やナレッジを蓄積すること自体が価値になる企業とも相性が良いと思います。例えば、コンサルティング会社、士業(社労士・税理士・会計事務所)、リサーチや企画を行う会社などですね。
日々の業務が単発で終わらず、過去の知見が次に活きる業態ほど、Notionを中心とした情報整理の効果を実感しやすいと思います。
「何ができるか分からないから、何をしたらいいかも分からない」そんな段階の企業でも、TEMP社であれば問題ないと感じています。課題が整理されていなくても、会話を通じて一緒に解像度を上げてくれるので、最初の一歩を踏み出すパートナーとして、とても頼りになる存在だと思います。
ー 最後に、今後の展望を教えてください

まずは、今運用しているNotionを通じて、社内に情報をしっかりと蓄積していくことが第一だと考えています。 まだ使い始めて間もない段階なので、社内全体のイントラ・管理部門のイントラともに「溜めていくフェーズ」ですが、これが続いていけば、数年後には会社にとって大きな資産になるはずだと感じています。
今後は、管理部門だけでなく、他の部門にも少しずつ活用を広げていけたら理想ですね。 「業務のためのツール」というだけでなく、ふとした空き時間に見に行ったり、何か困ったときに自然と開いたりするような、社内の共通基盤になっていくといいなと思っています。
また、過去の案件やリサーチ、対応履歴などを蓄積していくことで、「似たような案件、過去にあったよね」「あの時どうやったんだっけ?」といった問いに、NotionやAIを通じてすぐに答えが返ってくるような状態も目指していきたいです。誰かの記憶や経験に頼るのではなく、組織として知見を活かせる形にしていけたらと考えています。
まだまだ模索中ではありますが、Notionを軸に、業務や情報の流れがよりスムーズにつながり、社員一人ひとりが本来の仕事に集中できる環境を整えていくことが、今後の大きなテーマです。
担当からのコメント:株式会社TEMP 岡
今回のプロジェクトでは、Notion導入・運用支援を担当させていただきました。
以前は、業務ナレッジや気づきがChatwork上に流れ、情報がフローとして消費されやすい状態でしたが、そこをNotionに集約し、検索していつでも取り出せるストック情報として蓄積できる基盤を整えることができました。
ご担当者さまが「こういうことができたらうれしい」というゴールのイメージを具体的に共有してくださったので、私たちも意図をキャッチしやすく、実際の運用に無理なく落とし込む形でご提案を進めることができたと思っております。
これからNotionに知見が積み上がっていくことで、必要なときにすぐ答えへたどり着ける状態となり、みなさまが本来の仕事に集中できる環境に繋がっていくことを願っております。
